きもの選びは友達探し、あなたの笑顔に癒される by かずまさ

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第834号 2014年8月18日「テレアポ」

正直屋でも、ほかの着物屋さんと同様にテレアポをしている。だが、店主が指導しているわけではないから仕方のないことなのだが、はっきり言って下手だ。
私の若い頃は、一軒ずつ訪問しては、顔を見せての商いだった。20年くらい前に、私もテレアポを少しやってみたことはあったが、抵抗があり、社員にはさせても自分はしないという勝手な経営者だ。
購入している成人名簿の内容が年々悪くなっていて、DMを郵送しても1,000通近くは宛先不明で戻ってくる。ここ1~2年、DM代や郵送代もバカにならず、だからといって訪問活動が出来る人も育っていない。この現状に、どう対応したらいいのか困っていた。
そんな時、ある問屋さんの営業マンが、携帯電話の通話料金についての話をしてくれた。『かけ放題』にすると料金が安価になるというのだ。早速、女房の携帯もいっしょにかけ放題の契約を結んだ。
そうなると、もう電話は携帯ばかりの使用になった。そして、問題のテレアポにも再チャレンジすることにした。お客様には迷惑な電話となるかもしれないが、なるべくソフトに対応できればと考えている。その結果については、追々話すことにします。

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第833号 2014年8月8日「暑い」

833夜中に目が覚める 暑いからだ
クーラーを入れ 身体のほてりを冷ます
しばらくテレビを見る
健康関連の宣伝が多い
どのチャンネルを回しても同じということは
よほど儲かる商売なのだ

夜中に2回もこんなことをしているのなら
クーラーをつけっ放しにして寝ればいいのに・・・
と女房に言われる
しかし 風邪を引いてしまうような気がして出来ない
自分は 昔からノドが弱いからだ
タオルに水をつけて 鼻の下から口に当てて試してみたが
気になって寝られない

まだ しばらく続く この夏
寝られない日も 続きそうだ

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第832号 2014年8月1日「暑中お見舞い申し上げます」

8月に入り、もうしっかり夏になりました。
ここ数年、異常気象とかで天気予報がよくはずれるため、お客様宅への訪問日の約束が出来ず困ってます。運転が出来なくなって10年が過ぎ、お客様や従業員に迷惑をかけてます。しかし、まだ動けるので、少しずつでも自分で出来ることはやりたいと思います。
しかし、暑いですね。先日、景品のことで女房に『シャボン玉を使ったら?』と提案してみたら、『そんなもん、使えせんわー!』と名古屋弁で一喝。これから七五三の子ども達には、喜んでもらえると思ったのに・・・。アイデアとしては、水鉄砲なんかもセットにして景品にすれば、我々の年代以上の方にも懐かしがられていいかな、と思ったのです。結局、暑中見舞いのハガキのアイデアだけに終わってしまいました。
私の出した暑中見舞いに対する返事が毎日のように届くのですが、普通のボールペンの字では色が薄くて読めないので、女房に読んでもらってます。私を気遣う文章が多く、ご心配をかけ、申し訳なく思います。
人生は、後戻りはできない。1回こっきりの毎日。とりあえず、今は、この暑さをしのぐだけ。水分補給と休養をしっかり取って、お体をおいたわりください。

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第831号 2014年7月29日「神様の言う通り No.11」

いつものように 自分の正当性を声高に語った
身体の弱点と衰えを話し 同情も引いた
その女性は ただ一途 良いも悪いもない
だが その一途さは 次第に光り 感動を覚えた
・・・
そんな話を 家に戻ってから女房に話した
『その場の空気が読めない人が 長をするのは危険
良い方向には進まないわね
お辞めなさい』と
・・・
言葉とは 言(こと)の葉っぱと書く
葉っぱは 風に吹かれれば飛んでいく
言いたいことは いくらでも言えばよい
・・・
『もう いいんじゃない?』
引き際が来たと思った
・・・
だが まだ続きを求める者が出た
人の考えには 表も裏もある
他人のことだから 何とでも言える
一年も過ぎれば この答えも出ていよう
『よかった』『悪かった』の答えはない
人はいつも態勢に従う
『俺もあの時、そう思ったんだよ!』

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第830号 2014年7月25日「個人情報保護法 No.9」

最近のニュースとして、名簿の売買が問題になっている。個人情報保護法で守られているはずの名簿を、悪意を持った者が不正に入手し、名簿業者等に売ったのだ。
これについて、当店が購入している名簿業者に聞いたところ、『うちだって、そんな名簿なら欲しいですよ。ダメ名簿がないわけだから。でも、それはやってはいけないことだから、うちでは買ったりしませんよ。』との答えが返ってきた。
名簿の内容は、年々悪くなっている。転居される方がいるから仕方がない。名簿は減る一方だ。
購入した名簿でDMを送ると、2割ほどがあて先不明で戻ってくる。2,000通出したら、400通ほどが戻ってくるのだ。その分のDMも印刷しているわけだから、ゴミを作っているようなものだ。
中小企業の商いは、ますます苦しくなる。テレビ、新聞、情報誌を利用できる店はまだいい。安価で効果の上がる方法を見つけることは難しい。
同じ意見を持った同志が集まってグループを作り、商品開発からDM等の宣伝までを行う。これも、個々の店の立地や販売方法が違っていたりすると難しい。しかし、皆が意見を出し合いながら始めるしかない。
かつて、親父たちは、名古屋で全国一の組合を作った。最大の時は、100軒近くが加盟していた。さぞかし意見をまとめることは難しかっただろう。だが、反対意見を言いながらも退会はしなかった。それだけの利益があったからだ。そんな良い時代もあった。その組合も、今は存在しない。なぜ消滅したのか?私にはわからない。
生き残りのためにも、手法を変え、もう一度チャレンジしなくてはいけない時なのだろう。

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第829号 2014年7月22日「個人情報保護法 No.8」

82928年成人に対して、呉服店では、もうすでに名簿を購入し、テレアポ等も始めているところが多い。4月の消費税アップの前にDMを郵送したわけだ。5月に成約されたお客様のところには、14軒からDMが届いたと言っておられた。
我が店も、6月中旬にやっと名簿を購入し、テレアポも始めた。平成18年11月1日以前の名簿だから、その中には、すでに転居済みの方も多い。役所で閲覧できなくなって8年も過ぎた。
インターネット等で名簿を集めるといっても、そう簡単に集められるものではない。専門業者から名簿を購入すれば、一人当たり500円から1,000円はかかる。それほど名簿は高価になった。その名簿を入手しても、成約までたどりつくかどうかもわからない。ますます難しい時代になった。
振袖専門店グループに入り、DM作りはしているが、インターネットのことになると、なかなか意見がまとまらない。その店の立地や店主の理解度に差があり、『そこまでは・・・』ということが多い。だから、本当は、今が一番のチャンスだと思っている。
DMの手配りは、人も車も要り、経費がもっとかかる。でも、それが、お客様のためには一番良い方法だと思うのだが、平日はパートにでも出掛けているのか?留守のお宅が多い。
どうすればいいのかなぁ・・・?

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第828号 2014年7月11日「そんなアホな!! No.10」

近ごろ特に、いろいろな問い合わせがあったり勧誘がある。
・・・
(その1)
『はい、正直屋でございます。』
『おたくに、Aさんという従業員がおられますよね?』
『はい。今日は休暇でおりませんが・・・』
Bという有名振袖専門店だった。
『改めて掛け直します。』
当店が着物屋だということを知らないテレアポの人?それとも、知ってて電話してきた?
・・・
(その2)
『清武の袴が欲しいんだけど、何番がある?』
『身長はおいくつですか?』
『170cmからなんだけど・・・』
『えっ?何人か、いらっしゃるのですか?』
『5人ほど』
・・・
(その3)
『今度の日曜日に母と伺いたいんだけど、成人式当日のヘアー・メイク・着付代はいくら?』
『〇〇〇円です。』
『写真撮りは?』
『コースによって違ってきますが・・・』
その日は定休日で、外出先で電話を受けたため詳しい話が出来ず、30分後に掛け直した。
すると、呼び出し音のあとに、『はい、(振袖専門店)です。』
・・・
どれも同業者からの電話でした。それも、フリーダイヤルに掛けてきて、店の情報を聞き出そうとするのです。慣れたもので、素人臭く上手でした。
お互い、腹の探り合いの時代。DMを真似たりもする。しかし、嘘は悲しいなあ・・・。

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第827号 2014年7月4日「番頭 No.8」

『そんなおもちゃで遊んでないで、きちんとお客様廻りをしなさい』、と当時62歳の番頭に叱られた。私が社長になって4年目のことだった。
番頭たちが定年退職したら、これまでのような商いはできないということは明らかだった。私は、番頭たちのような人材を育てられなかった。身内の者も何人かいたが、意見が合わず退社していったり、クビにしたり、病気で退社した者もいた。結局残ったのは、女房だけだった。
昔は、展示会もできたし、商品の持ち回りキャンペーンもできた。今は、『友の会』の集金業務も、完璧にはできなくなった。
人を育てることは難しいことだと痛感している。親父は、身内の応援を受けながら、コツコツと人を育てた。番頭が私に注意してくれたお客様廻りは、商いの基本で、やらなくてはいけないことだと理解し、現在も細々と続けている。
4月からは、『友の会』の集金をしながら、『きものお手入れキャンペーン』の案内をして、アフターフォローを行っている。なかなか数字にはならない。
お客様の心を掴み、お客様から信頼を得る店にするには時間もかかる。だが、諦めないことが商いだ。

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第826号 2014年7月1日「足袋 No.8」

足袋を履いたことがない人たちが、成人を迎える。
靴下は、洋服を着る前に履く人もあれば、最後に履く人もある。しかし、足袋は普通、着物を着る前に履く。その順番で着用したほうが、着崩れを防ぎ、着姿がきれいなのだ。
毎日着物を着ている私でも、たまに、足袋を履き忘れることがある。朝の支度は時間に追われ、最後に足袋をあわてて履くこともある。いつもと違い、着姿がカッコ悪いのではないかと心配になる。順番は間違えないほうがいいようだ。
毎日の習慣も同じだろう。朝起きたら、まず顔を洗う。そして、神様と仏様に手を合わせてから散歩に出掛ける。これが私の朝の習慣、『型』だ。
お茶やお花等の習い事は、先生から型を習い、柔道や剣道等の武道も型を学ぶ。それを習得しないと一人前にはなれない。何事も型から始まるのだ。それをしないと、一日が気分よく過ごせない。
足袋を履くというのは、着物を着るための初めの儀式なのかな?

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第825号 2014年6月27日「お客様 No.3」

825きもの業界に従事し、43年になった。たくさんのお客様から人生を学んだ。まだ一人前ではないことから、これからも、たくさんの方からご指導いただくことになる。
近頃は、年下の方から学ぶことが多くなった。自分の経験がまだ浅いのだから仕方がない。
昔は、年上のお客様に、よく可愛がっていただいた。千代田の小林さん、福江の水谷さん、中山の広瀬さん、東浦の鷹羽さん、南区の大倉さん。番頭から引き継いだこれらのお客様には、本当にいろいろ教えていただいた。年上の方の話だから、素直に聞けた。たまに利用されることもあったが、私の方も、多くのお客様を紹介していただいた。今から考えると、ずいぶん勝手な振る舞いをしたと反省する。
現在は、私のほうが年齢が上になってしまったので、昔のようにお客様に甘えるということもできなくなった。
昔のお客様は、今でも時々夢の中に現れ、当時の楽しい場面を思い出させてくれる。『きものっていいね。』とささやく人たちの話は、これからもずっと、私の支えとして生き続ける。

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