第826号 2014年7月1日「足袋 No.8」

足袋を履いたことがない人たちが、成人を迎える。
靴下は、洋服を着る前に履く人もあれば、最後に履く人もある。しかし、足袋は普通、着物を着る前に履く。その順番で着用したほうが、着崩れを防ぎ、着姿がきれいなのだ。
毎日着物を着ている私でも、たまに、足袋を履き忘れることがある。朝の支度は時間に追われ、最後に足袋をあわてて履くこともある。いつもと違い、着姿がカッコ悪いのではないかと心配になる。順番は間違えないほうがいいようだ。
毎日の習慣も同じだろう。朝起きたら、まず顔を洗う。そして、神様と仏様に手を合わせてから散歩に出掛ける。これが私の朝の習慣、『型』だ。
お茶やお花等の習い事は、先生から型を習い、柔道や剣道等の武道も型を学ぶ。それを習得しないと一人前にはなれない。何事も型から始まるのだ。それをしないと、一日が気分よく過ごせない。
足袋を履くというのは、着物を着るための初めの儀式なのかな?

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