第842号 2014年9月19日「恩師」

22年間の学生生活の中で、記憶に残る先生が大勢いる。今でも交流を続けている先生も何人もいる。私が63歳なのだから、当然、先生はもうとっくに定年を過ぎている。
私の高校時代は最悪だった。成績も悪かった。新設校で、自分たちは4回生としての入学だった。
私が1年生の時のクラスは、どうも成績の悪い生徒ばかりを集めたクラスだったようだ。校長が、進学校にしようと躍起だったから、自ずと担任も、何とか成績を上げようと頑張る熱血教師だった。何かにつけ他のクラスと比べるので、自然と変なチームワークが出来ていった。成績が悪ければ、スポーツや音楽会で一番を目指した。ソフトボール大会ではトップだった。
ある時、他のクラスが文集を作るという噂を聞きつけ、それなら我がクラスもと作ることになった。文集のタイトルは『どんぞこ』。担任が毎日つけておられた日誌に綴られていた『どん底じゃないぞ!どん底じゃないぞ!やるぞ!やれるぞ!やったるぞ!』という詩から頂戴して名づけた。卒業文集でもないのに燃えた。字のきれいな女の子たちに手伝ってもらい、ガリ版で刷った。字の汚い私は、役に立たない編集長だった。

ページの頭に戻る