第761号 2013年10月18日「親父の教え」

761私と親父との仲はとても悪く、店長会議でも、よく口論になった。
親父にしてみれば、私を指導しているつもりだったのだろうが、私は叱られているとしか取れず、自然に争いになった。
たわいもないことでよく揉めた。『使用しない所の電気は消しとけ!』とくれば、『蛍光灯は、点けたり消したりが一番電気を食うんだわ!』と、学校で学んだ変なことだけは覚えていて反論するのです。
63歳になって気がついても遅いのだが、親父は、そんなことを諭しているわけではないのだが、親子ゲンカとなると、一方通行で説明がない分、私も逆ギレばかりして反抗していた。
今から考えると、その頃の従業員は、細かいところも慎ましく節約していた。届いた荷物に結ばれていた紐は、何度も繋いで利用したし、茶色の包装紙もきれいに剥がして再利用した。
それは祖父の代からの教えであり、親父はそれに従い、新しく入ってきた従業員や私に教えていたのだ。
『学ぶ』は『まねる』から始まる。子は親の背中を見て育つものだ。
果たして、私の子どもたちはどうなのだろう?

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