第846号 2014年10月3日「恩師 No.4」
思い出の中に現れる先生の中に、社会科の青木先生がいる。中学2年生の時の担任でもあった。
先生は、たいへん目が悪く、教科書や資料に顔が付くくらい目を近づけては授業をされていた。始業の3~4分前に現れ、終業の鐘が鳴っても4~5分は延長された。当時の自分は成績が悪く、歴史社会は特に嫌いだった。先生は、教科書に載っていない話ばかりをされていたと記憶している。歴史は、今なら熱心に聞いただろうが、当時は、話している内容の前後もわからず、興味もなかった。私にとっては、ただ眠いだけの授業だった。
青木先生が熱心だったということを、今ごろ理解してももう遅い。この先生には、公私共に大変お世話になった。時々、家に来られては父と話し、間接的に指導してくださった。先生の仕事は重労働だと今でも問題になっているが、このような先生は私にとってはまったくイヤな先生だった。叱ったりはしないから、余計に困るのだ。
自分の学生時代は、スポーツに関する思い出が多い。その中で、先生は例外だ。時々、穏和だった先生の面影を思い出す。