第763号 2013年10月25日「親父の教え No.3」

店の招待旅行の時の写真がたくさんあるので、私は小学校に入るまでは、色々なところへ連れて行ってもらったようだ。しかし、家族旅行に連れて行ってもらったというのは、記憶では一度しかない。
そんな思いから、自分の子どもたちには、そんな寂しい思いはさせたくないと、定休日の木曜日には、長島温泉とかお風呂屋さんによく出掛けた。
学校から帰宅する午後4時頃に家を出て、夕食がてら、お風呂に入り、子どもたちはゲームを楽しんだ。
盆休みや正月休みには、ディズニーランドへもよく行った。神戸の女房の実家にも必ず行っていたから、大移動で大変だった。これら思い出作りの旅行は、私たち夫婦にとっては一大イベントだった。
私が子どもの頃といえば、日本は高度成長の時代。皆が忙しく、娯楽といえば映画くらいだった。2~3ヶ月に一度、見に連れて行ってくれるその時間は、家族だけの楽しみだった。私と妹3人と親父とお袋。帰りには決まって、大須のうどん屋さんで食事をした。
家に帰れば祖父母と住み込みの従業員たちがいる。家族でくつろぐ空間も時間もなかった。

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