第646号 2012年7月20日「昔の話-私のこと No.20」

平成10年、長年勤めてくれた事務員が退職すると、途端に日々の事務に困った。日頃、お世話になっている会計士に頼んでみたが、毎日の事務はできないと断られ、お客様でもあるUさんにお願いし事務員として雇った。
Uさんというのは物知りで、美味しい食べ物屋さん、店舗改装工事会社、写真屋等、事務以外のことも色々よく知っていて紹介もしていただいた。切手やコインの収集もすごかった。変わった切手などは売ってもらい、それを貼って送るとお客様に喜ばれた。
入社後、数年経過した頃に透析をされるようになり、週二日は病院通いになった。ひとりで生活されていたので、食事も大変だったと思う。病のことはよく勉強されていた。私の病気についても色々と助言くださった。頭の良い方は、上から目線で話をされることが多く、物事をきちんと説明してくださる方は少ない。この方は、私のレベルに目線をあわせて何度でも話してくださった。すごい人だった。
12月1日の命日は、私にとって一生忘れられない日となった。

ページの頭に戻る