第610号 2012年3月16日「昔の話-私のこと No.4」

『3年も奉公に行っていたんだから、何か売れるヒントを勉強してきただろう』と番頭に言われ、個店での外での催事を提案した。それが『創業50周年祭』だった。記念売り出しということもあり、お祝いの品をお客様からもいただいた。よく売れた。特価品では、『ゆかた反物2,000円』というのがあり、一人で何反も購入されていった。その頃は、今と違いプレタ(仕立上がり)ゆかたではなく、すべてが反物で別誂(あつら)えだった。
その後、外での持ち出し催事個展は3回(3・7・11月)まで行うようになった。当時、社長(親父)が組合の役員をやっていた関係で、2・5・8・11月に行う組合での展示会にも参加していたから、年7回も外で展示会をやっていたことになる。毎回、ほかのきもの屋さんとの競争も手伝ってよく売れた。特に、紬類の企画はオリジナル商品を作ったりもして楽しかった。年間購入30万円以上で一人招待の1泊2日の旅行は、バス8台300人の参加者で、宴会のカラオケでは毎回列ができるほど盛況だった。

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