第319号 2008年12月24日「大島の仕立直し」
『大島の八掛が赤く派手になってしまったし、胴裏も黄色く変色してしまったので仕立直しをして欲しい』との電話をいただいた。
30年前に作られた品というので、まず仕上がった着物をほどき、洗い張りをして、その後縁(えん)加工をしてから仕立直しをすることにした。
※平成20年12月現在の正直屋の加工代金は下記の通りです。
・洗い張り(解きを含む)15,000円
・縁(えん)加工 12,000円
・胴裏 12,600円
・八掛 12,600円
・仕立て代 4~5万円(商品の値段にもよります。)
裏生地を変えるだけと言っても、着用されていれば汚れもあるだろうし、石鹸も水洗いをすることで痛み、弱った箇所も元に再生する。(特に膝部分)だからよく着用された着物は「丸洗い」よりも「洗い張り」をお勧めする。
和裁士1級の方に縫ってもらえば、もっと高額になる。でもリフォームされた新品の着物は気持ちがよい。
結城紬などは3回ぐらい「洗い張り」をしなくては、軽くて着易い着物にはならない・・・というから、着用することで必要な部分の糸だけが残って軽くて着易くなるのだろう。着物は奥が深い。