第990号 2024年4月29日「古着売買について No.3」

昔の古着屋さんというのは、寺社の近くにあり、お祓いをした着物を売っていて、そういうお店から買ったものだ。お祓いをするのは、災いや呪いといったものを恐れたからだ。今でも、名古屋の大須観音周辺には、古着屋さんがたくさんある。
古着は、よく知った人から譲り受けるのが一番良いと思う。その人の幸運も一緒にいただけるかも…。譲り受けた着物は、洗い張りをしたり、裏を替えたり、自分サイズに仕立て直したりすれば、自分にしっくり馴染んでくる。生き返った着物を着て、譲ってくれた人にその姿を見せれば、きっと喜んでくださることだろう。
着物は直線縫いで作られているので、時々は風に通すなど丁寧に管理していれば長い間着られるのだ。着物の成り立ちを学ぶことは、節約の心を学ぶことにもなる。茶道・華道など日本の芸術文化も学んで、その時には、着物を着てはどうだろう。
簡単に処分してしまうのではなく、もっと着物を利用してほしい。

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