第732号 2013年6月21日「夢」

この頃、娘の夢をよく見る。それも、決まって3~4歳の姿で出てくる。もう20歳を過ぎた娘なのに、おかしな話だ。
1歳半の時に、娘を保育園に入れた。すでに、お兄ちゃんがその保育園に通っていたので、入園もスムーズだった。
当時は、我々夫婦も正直屋の営業マンとして、中心になって働いていた。朝早くから、夜遅くまで、また休日も休むことなく働く日もあり、子ども達に接する時間は非常に少なかった。
幼稚園にお勤めのお客様から、『すぐ保育園を辞めさせて、もっと子どもを抱いてあげる時間を作ってあげなさい。』ときつく叱られたこともあった。その時は何も思わなかったが、私も60歳を過ぎた。今頃になってその言葉の意味がよくわかるようになった。もう遅いのだが・・・。
昨夜の夢は、普通ならば泣く場面なのだが、娘は他人の目を気にし、また、私に気を遣って泣くのを我慢する。本来は甘えたい時期なのに。『おりこうさんだねぇ!』と知人には褒められた。夢の中で、あどけない目でジーッと私を見つめる。何かを訴えている目だ。
おんぶにだっこは、肌のぬくもりを感じあえる時間。親と子の愛の絆を強く感じることで、知らないうちに、人格形成に一番必要なことを学ぶ。今ごろ後悔しても始まらないが、親子の年齢差が縮まるわけではない。いくつになっても、私の可愛い娘だ。

ページの頭に戻る