第525号 2011年4月20日「十三参り」

4月13日は十三参りの日だった。昨年は問い合わせもあり商品探しもしたが、今年は宣伝することもなく終わってしまった。震災で忘れてしまっていた。
十三参りの時には縫い上げを取り、本裁ちの着物を着る。着付けには腰ひもを使い、この日からは大人の仲間入りだ。1m30~50cmくらいの仕立上がりの着物は利用者が少なく、探してもなかなか見つからない。あったとしても高額だ。
また、ウールのアンサンブルも見られなくなった。正直屋では、これも探して数反置いてはあるが需要は少ない。
ただ、問い合わせがあった時、『ありますよ!』と言うととても喜ばれる。着物の好きな人にとっては、可愛いおしゃまな我が子の姿を見たいと思うのだろう。小学校5・6年生の子どもにそんな思い出を残してあげることが着物好きを増やすひとつの方法だと思うのだが、需要を考えるとなかなか思い切った宣伝はできない。
ここまで成長してきたことに感謝し厄払いもするという十三参り。このような慣習を子ども達に伝える。着物好きを増やすために、まずはそんな話から始めよう。

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