第499号 2011年1月14日「成人式 No.2」

成人式の忙しさを見ていたら、『まだまだ日本も捨てたもんじゃないわい!』と感じた。
振袖のことも着物のことも何も知らない若い女性が、この日だけはほとんど振袖を着用する。誰が決めたのか?一時はミンクやフェザーの半コートを着用する女の子もいたが、現在はレンタルやママ振はあるものの、まずは振袖を着用。
『あぁー、疲れたぁー!』と早々に帰ってくるレンタル振袖の女の子たちがいる一方で、一日華やかな姿のまま人々に『幸せを与え、自分も幸せを貰う儀式』に参加させられている。
そんなことを知っている人はいないだろうと思いながら、来店者の一部の方には『神振り・魂(たま)振り』(振袖の袖が長いのは長い袖の中に神様や魂が入っていて、その神を振ることで幸せのキャッチボールをすると言われています)などの話をしたりして、『だから、なるべく長い時間着用しないといけないよ!』と勧めている。
振袖姿の女の子達の笑顔はすばらしい。でも、それを見守るご両親の笑顔はもっとすばらしい。成人式の日に、ふとそう感じた。

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