第812号 2014年5月13日「単衣の魅力 No.12」

5月に入り、暖かくなってきました。
2年間着用できなかった結城の着物を、今年こそは着なくてはと思い、2・3月くらいから、母さんに、そのことを言い続けた。5月の振袖21グループの例会の日に、念願かなって着装。今年初めての単衣なので、寒かったら辛いなぁーと、2~3日前から天気を気にしていたが、そんな心配は無用だった。暖かな2日間だったので、上着に絽(ろ)の黒羽織を着用した。『着るのがもったいない・・・』と、ずっとタンスの中で眠らせていた着物。誰からも、そんな着物を着ているとは気づきもされなかった。
その日の会合は、代表世話人として、少しイヤな発言をしなくてはいけなかったので、気が重かった。『結城』を着ることで『勇気』をもらおうと、語呂合わせの験担ぎをした。
イヤな発言というのは、会員の中にルールを守らない方がいるため、しなくてはいけない話だった。会を運営していく上で、会則を守るのは、当たり前のことだと思う。自分の店も、そのルールを守っていけるかどうか自信はない。もし、守れない時がくれば、自ら退会願いを出すつもりだ。今後、どんな意見が出るか、良い方向に進んでいってほしい。
さて、単衣の着物の話に戻そう。誰にも気づかれずに、会は終了。名古屋に向かう新幹線に乗っていると、隣に座っていた男性から『いい着物ですね・・・』と言われた。若い男性だったから、商品を知っているのかどうか?だが、私には、嬉しい一言だった。早い時機に、また着用したい。

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