第617号 2012年4月10日「昔の話-私のこと No.9」

昭和から平成になった。商いが婚礼の支度・こしらえの販売から、企画販売での売上に変化してきた。何かを企画し、それを購入した人を旅行に連れて行くとか、食事会に招待するとかで売上を作った。『着物を作って着る楽しみ』から『着物を購入して旅行へ行く楽しみ』に変わった。旅行や観劇の招待会も、初めは着物着用の機会を一回増やすための策だったが、次第に着物を着用しないで旅行に来られる人のほうが多くなり、最後の頃にはバス一台につき2~3人にまで減ってしまった。でも、楽しさは残った。袋帯・づづれ帯、伊賀の組ひも、十日町紬、両面コートの企画販売を行い、北海道から沖縄まで、日帰り・一泊・二泊三日の旅行と年に3回も遊びの会を作り楽しんだ。その頃のことが話題にのぼると、今でも固定客から決まって感謝される。お客様もその旅行が楽しみだったのだ。たくさんの笑顔の写真が残っている。

ページの頭に戻る