第943号 2019年10月29日「ちょっとおかしい!」

売れない商品が市場から消えていくのは仕方のないことだ。着物業界でも、これまで大量の商品が消えていった。特にウール製のものは、カジュアル品であるということと、日常洋服の生活が主になったことで、購入される人が少なくなった。昔は、小学生から高校生くらいまでの女の子は、正月にウールアンサンブルを着用して神社にお参りに行くというのが定番だった。その姿は可愛かったのに、今はあまり見かけない。
七五三参りを終えると、次は成人式まで着物には縁のない生活となる。関西では、十三参りで着用される地域もあるが、全国的に見れば、その数は少ない。
成年年齢が18才に引き下げられることにより、成人式が18才になるという話が出た。18才で行うのか、それとも20才で行うのか、各自治体の判断に任されているが、20才で行うと表明している自治体はまだ少ない。東京・大阪等の大都市はどうするのか?国や県・市から助成金をもらっている着物業界の組合等も、18才で行うことに対して積極的に反対の声を上げていない。では、全国展開している振袖チェーン店は?これらの動向を見守っていくしかない。
元に戻るが、先日、男モス長襦袢の注文があった。在庫が1反だけあった。正絹の無地単衣帯の赤と白が欲しいという注文もあった。いずれも1本ずつあった。追加でもう1本、赤が欲しいと言われ、たまたま支店に1本あった。問屋やメーカーに問い合わせてみると、モスも単衣帯の赤も生産を止めたという。在庫もないという。
時代の流れだから仕方のない話だが、幸い現在はITの時代。呉服屋が持っている在庫や、お客様のタンス在庫をチェックすれば、日本には大量の在庫が眠っているはずだ。それをデータ管理して活用すれば、ムダに廃棄処分されたりすることもなくなるのではないだろうか。特に絹(シルク)は色々なものに変えて利用できる可能性があり、考えようによっては、膨大な宝になるかも?夢物語かもしれないが・・・大切な資産だと思う。

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