第672号 2012年10月26日「昔の話-私のこと No.28」

何とか猪子石店を立て直そうと、パートを3人増やし、私を含め5人体制で再建してきたが、要は中年女性ばかり。おしゃべりはうまいが、(※)予想屋、宣伝屋、チンドン屋、郵便屋、隠居屋と私では商いではない。遊ぶばかりの仲良し軍団、利益など上がりっこない。固定客は少なくなる一方。DMが悪いからだと非難するが、自分たちは動かない。そして、『今度は絶対売れるから!』と言う。展示会が始まっても客は来ない。3年間続けたが、悪くなる一方だった。振袖中心の店にして、DMを作りチラシを撒いても、3店舗で100枚も売れないでは儲かるどころか倒産にまっしぐらだ。
そんな頃、N問屋のSさんから振袖グループへの入会を勧められた。話を聞きに伺った。『DM作りも営業活動も私の言う通りにやってみなさい。絶対売れる店にしてやる!』と横浜のI小売店の社長に言われ、そのグループに入会することにした。言われる通りにした。『その言葉を信じて賭けるしかない、しがみつくだけだ。』そう思った。平成18年末のことだった。
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※予想屋:何事も惜しかったと連発するだけの人/宣伝屋:色々しゃべって空手で帰ってくる人/チンドン屋:カタログだけを見せて満足する人/郵便屋:入口まで行って帰ってくる人/隠居屋:やればできると言うだけでやらない人

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