第615号 2012年4月3日「昔の話-私のこと No.7」

今までに何人かの奉公人を入れた。昭和55年くらいから17人ほど(うち女性3人)が入社した。契約期間は3年で全寮制だった。奉公期間中、社有車のライトバンを事故で2台廃車にした男性がいた。あってはならない奉公人同士の結婚もあった。きもの業界で跡を継ぐ人は少なくなり、現在、正直屋に奉公人はいない。17人のうち8人は、廃業や別の仕事に従事されており、寂しい限りだ。反対に、現在振袖を年間500枚も販売するお店に成長させた人や、東京に古着屋を出店し、前向きにきもの業に取り組んでおられる人もある。たいへん嬉しく思う。『きもの屋』はいい商売だ。

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