第264号 2008年 6月2日「残したいもの」

日ごろ大変お世話になっているお客様から江戸小紋の注文があり、問屋さんに問合せをした。『勝虫(かちむし)-トンポの江戸小紋柄』です。
ところがどの問屋さんに伺っても商品がありません。江戸小紋だから型紙さえあれば染めればいいのですが、名古屋の問屋さんは全滅でした。京都も上場している何社かに伺ってもありません。諦めかけた時に雑誌社なら取材で染元や型紙屋さんを知っているかもしれないと思い、早速東京のP社に電話した。すぐ折り返しの電話があり、東京の伝統工芸士を紹介いただいた。
工芸士から型紙のコピーがFAXされ、型紙の残っていたことに感謝した、と同時に京都のH問屋さんからも苦労して探してくださった型紙がFAXで届いた。嬉しく思いました。
お客様に見せた結果は、京都の問屋さんの柄が気に入られ、現在染め出し中です。どんな品で染め上がってくるか楽しみです。
探せばあるんですネ。ただ自分達の今までの探し方では難しいのです。我々の固い頭では気づかないだけなんですネ。雑誌社に気づくまでの約10日間、今から考えるなら「なぜ?」ということなんですが・・・
『残したいもの』がたくさんあります。我々がもっと頭を柔らかくしてお客様に対応できる様に勉強しなくてはいけないと思った。
P広告社の編集長さん、伝統工芸士さん、色々とお世話になりありがとうございました。勉強になりました。

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