第21号 2004年3月24日 「一ツ身の着物」

『一才のお祝いに着られる商品ある?』という電話をいただきました。よく話を伺うと、誕生の時の宮参りには未熟児で行けなかったそうです。やっと、歩ける様に育ったので氏神様にお参りに行き、子供たち(双子)を祝ってやりたいというお話でした。
一才では、三ツ身の着物は大きすぎるのです。でも一ツ身の着物で絹物というと、中々探しても現在ではありません。案の定名古屋ではありませんでした。今の若い仕入方の人は、そんな商品があることさえも知りません。そういえば昔は『おくるみ』(今回の着物は袷のおくるみでした)や綿入れもあったナァー。別誂えで作れば値段が高額になるし二人分だから・・・困った・・・そんなことで悩んでいる時に、ある小さな問屋さんが偶然来店され、相談したら、京都のあるお店が持っているということで、早速取り寄せていただきました。なんとかお客様に喜んでいただけて本当によかったと思いました。それにしても我が業界の知識のないのには驚きを覚えました。残念ですネ。
商いで考えるなら、売れなくなっていく商品もたんさんあり、そんな商品はやはりだんだん作られなくなっていくのでしょう。

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