きもの選びは友達探し、あなたの笑顔に癒される by かずまさ

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第54号 2005年11月18日 「20歳を向かえる子どもを持つ親心とは?」

「一人前の人間として自分に責任を持ち、堂々と生きていきなさい。それが出来るようにこの20年間手塩にかけて、貴方に対してしつけをしてきたのです。
このような親としての自信を子どもに誇り、心構えを諭す日でもあったそうですが、我が子を客観的に眺められる親がどれほどいるか?祖父母がいて、父母がいて、その子がいる。
暖かい愛情につつまれてこれからも心身共に健康に生きて欲しいと願い、氏神様に成人を迎えられた感謝をし、これからの新しい成長を願う祝日でもあります。

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第53号 2005年11月10日 「立冬」

立冬(11月7日頃)を過ぎると、さすがにきものの上にも道行コートや羽織を一枚重ねたくなる時季ですね。この時季、自然界では花が落ち色がなくなりつつあるのに、赤いリンゴ、朱色の柿、みかんと暖色系の温かい色の食物が出回るのです。
日本人は、本当に色に恵まれた民族なんですね。この頃になると、母親は子どもや自身のお正月に着る着物の用意を始めたものです。

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第52号 2005年10月07日 「いつでも夢を」

世の流れが凄い勢いで変化している中で、きもの業界それも振袖を取り上げるなら、色・柄の好みもずいぶん変化してきました。だがそれよりも、近ごろはお嬢様一人で来店され、商品選びをされている姿に気づきます。昔のきもの選びはお母様同伴が決まりでした。『こむさでもーどのNO○の黒色』とか『松田聖子の着用柄』と言って注文されます。どこまでも探します。先日も『3ヶ月前に見たあの商品が一番良かった』と言って来店されました。商品仕入れ担当者の一番うれしい一言です・・・。
今回の展示会は「いつでも夢を」をテーマに従業員全員で京都研修にも行って参りました。展示品目「千總450年展」「正直屋スタッフの厳選オススメ品」をメインに、新作振袖コレクションや宝石等新しいスタッフを迎え、より一層ご満足いただける。専門店になるべく決意を新たにしております。

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第51号 2005年9月20日 「七五三」

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七五三の原形は、江戸中期の頃。日本では古来「七つ前は神のうち」といわれており、この世に生まれ出ても、七つまでは魂がフラフラして安定せず、いつあの世に戻るとも限らないと考えられていました。
そこで、七五三の奇数年が陰陽道の説く良い年であり、最良の吉日(11月15日)に行われるようになりました。子どもが健やかに成長する様に、氏神様にお願いし、悪霊を祓う儀式でもあります。

 

 

 

 

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第50号 2005年8月26日 「きものの守る」

 9月に入って「うすもの」から「単衣」に変わり、本格的きもののシーズンに入ります。
この時季がきものを守るには大切な時です。春から夏に着た「うすもの・単衣」のチェックをしましょう。衿、裾、袖口等のチェックは誰もが見えるチェックポイント。でも、この時季には、汗をかいた脇などもシミになりやすい危険な場所です。『汗抜き』という仕事になります。
長年にわたって汗ぬきを怠ると黄ばみもひどくなり、生地も痛んでしまいます。
着物は生きもの。大切にしたいですね!

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第49号 2005年8月5日 「大きくなっても・・・」

 一つずつ大きくなってゆく我が子を見るにつれ、この子にもこんな時があったのだと、子を持つ親なら誰もが抱く思いです。この子が生まれた頃はこんな時代だったと、過ぎたありし日の写真や着物を見ながら親はふと思うのです。
『大きくなったな~』
元気で育てばそれだけでよいと氏神様にお願いした。子を思う親としての願い。
そんな思い出作りがあっても良いのでは・・・?七五三、十三参り・・・いじめがあったって、そんなのに負けないで成長しろヨ!! と願って。

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手締めと手打ち

祭りや祝い事などで無事の成功と終了を祝い、関係者が掛け声を合わせて打つ手拍子は、大きくは「江戸締め」の手締めと「大阪締め」の手打ちに分かれます。他にも「博多手一本」や「伊達の一本締め」など地域によって独自の手締めが行われています。

◎江戸締めの一本締めと三本締め
[一本締め]
お手を拝借 (ヨー)
タンタンタン・タンタンタン・タンタンタン・タン
(3回・3回・3回・1回)
有難うございました
※拍数の「3回・3回・3回・1回」は3×3回で九になり、もう1回手を打つことで、九に点が打たれて「丸」になり、「丸く納まる」の意味になるとされています。
[三本締め]
お手を拝借 (ヨー)
タンタンタン・タンタンタン・タンタンタン・タン
(3回・3回・3回・1回) (もう一丁)
タンタンタン・タンタンタン・タンタンタン・タン
(3回・3回・3回・1回) (もう一丁)
タンタンタン・タンタンタン・タンタンタン・タン
(3回・3回・3回・1回)
有難うございました
※ここで御注意!
一本締めで「(ヨー)タンと終える場合がありますが、これは「一丁締め」と呼ばれます。
「一丁締め」と「一本締め」の違いに御注意下さい。

◎大阪締めの手打ち
「打ーちまひょ」  パン・パン
「もひとつせー」  パン・パン
「祝うて三度で」 パパン・パン
おめでとうございますー!
(外市株式会社発行『衣と装い』より引用)

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当店も入会している日本専門店会連盟の総会でも、東京の「マツオカ」さんが最後の締めをされているが、これは上記のものとは違う。掛け声と動きが入り、また楽しい。受け継いでいってほしい。

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モノの数え方

モノの数え方はいろいろです。着物に携わっている者として、いつか忘れ去られてしまうことのないよう、気づいた言葉だけを書き記しておきます。
(外市株式会社発行『衣と装い』より引用)

 

モノ
あわせ 一枚、一領(りょう)
衣桁 いこう 一架(か)
産着 うぶぎ 一重(かさね)、一襲(かさね)
えり 一掛(ひとかけ)
おび 一本、一筋(すじ)、一条(じょう)、一枚
生糸 きいと 一梱(こり)※一梱9貫目33.75?
きぬ 一反、一疋(2反で)
着物 きもの 一枚、一着、一重(かさね)、一領、一具、一腰、一揃、一点
小袖 こそで 一重(かさね)、一枚
十二単 じゅうにひとえ 一具、一領
扇子 せんす 一本、一枚、一面、一把、一対(二本)、一握(あく)、一柄(へい)
草履 ぞうり 一足
箪笥 たんす 一棹(さお)、一本、一台、一重(かさね)、一組
足袋 たび 一足(左右で)※襪(しとうず)は一両
手拭 てぬぐい 一枚、一本、一条、一筋
手袋 てぶくろ 一双(左右で)
ネクタイ 一掛(ひとかけ)
暖簾 のれん 一枚、一張(はり)、一垂(たれ)、一座(ざ)
羽織 はおり 一枚、一着、一領(りょう)、一重(かさね)、一襲(かさね)
はかま 一枚、一腰(こし)、一具、一下(さげ)、一裄(ゆき)、一襲(かさね)
半衿 はんえり 一掛(かけ)
布団 ふとん 一枚、一組、一揃(そろい)、一重(かさね)
風呂敷 ふろしき 一枚、一筋
兵児帯 へこおび 一枚、一筋
浴衣 ゆかた 一枚、一着

 

この業界に40年もいながら知らないことが多い。それだけ長い歴史のある業界だということ。また、現在、使用されていない品も多くなった。言葉や文字だけでなく、着用・利用して残していければいいと思う。

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真綿(まわた)について

綿は、昔はすべて真綿、つまりシルクだったそうです。
現在は、『綿』と書くと誰もがTシャツのメンを想像すると思います。それは、それほどまでにメンは品質が良く、安価で真綿(シルク)に似ているからなのでしょう。真綿の手触りは、さすがにやわらかくてやさしい。繊維の中で一番早く水分を吸い取り、外に発散する。サラッと爽やかなところから、肌につける品として最適です。
天の虫と書く蚕(かいこ)。蚕の一生は57日ほどで、幼虫は3ミリほど。桑の葉を食べ続けることで4回も脱皮して急成長し、糸を吐く頃には一万倍もの体重になるそうです。1,500メートルもの糸をおよそ二昼夜吐き続け、繭(まゆ)を作ります。
ジンギスカンの蒙古軍が寒い北辺の土地を自由に駆け巡り世界を制覇できたのは、馬とキルティングされた分厚い真綿の綿甲冑(かっちゅう)のお陰だと言われているそうです。

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愚痴(ぐち)について

仏教でいう『愚痴』は最も愚かという。なぜか?『愚痴』を言う本人は、自分の心の不平不満が外に出て行くことで一時はスッキリしますが、根本が変わっているわけではありません。聞かされるほうはイヤイヤ聞くわけで迷惑な話です。結局、何の解決にもならない。『愚痴』とは、目の前の現象を正しく理解できず、常に自分のほうが正しいと思い込み謙虚になれない、物事の真実をわきまえられない状態のこと。『愚痴』は万人を不幸にする毒薬なのだそうです。自分は愚痴が多いので、皆さんに迷惑ばかりかけています。反省してます。

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