きもの選びは友達探し、あなたの笑顔に癒される by かずまさ

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第747号 2013年8月23日「ママ振」

747お母さんやお姉さん、親戚、知人の振袖を着用される人々を総称して『ママ振(ふり)』と呼んでいる。最近多くなった。その理由は、古典系が流行していることや、赤や黒色を着用される方が多いということもある。また、教育費に出費がかさんだため、レンタルやママ振にされる方もあるかもしれない。
お母さんが購入されたのは、昭和50年代~60年代であろう。その頃というのは、日本が一番元気な時代(?)だった。きもの業界も、活気のある時代だった。商品の質が良く、染も良かった。
お母さんとサイズが違えば、寸法直しをすれば十分着用できる。ただ、今の時代の流行に合わせたセンスで着用してほしい。重ね衿や帯揚げに、キラキラした素材のものを付けるとか、半衿をししゅう衿にするとか、バッグはスマホが入るように少し大きめのものにするとか、その人のセンスで今の時代に合った振袖になるよう工夫すればいい。髪飾りも、現在は、大きなものが流行だ。生花もいい。
成人式は、一生に一度のセレモニー。お父さんやお母さんに感謝する気持ちを忘れないで、『大人に成長した』この時期を過ごしてほしい。

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第746号 2013年8月20日「単衣の魅力 No.10」

木綿(もめん)は、江戸時代に輸入された。他の繊維と比べ、安価で丈夫で暖かいことから、すぐ日本中に広まった。
愛知県では、蒲郡や西尾地区の三河木綿が有名だ。きもの業界では、三河芯として、帯芯によく利用している。組織を工夫し、もっと丈夫にして柔道着に利用したり、バッグ等にも使用されている。
他に、愛知で木綿を利用したものといえば、やはり有松絞りだろう。これは、有松の宿場で、布巾(ふきん)に絞りを入れたことから、手ごろな土産物として人気となった。その後、浴衣や絹の着物にも絞りを入れるようになった。軽いしコンパクトに収納できるので、お伊勢参りの土産としては、最高のものとなった。近頃は、職人さんの高齢化や、安価な外国産が入ってきたりで、作られる数が減り続けている。日本の文化を残す意味でも、絞りに興味を持ち、アートの分野や、洋服でも和服でもいいから着るものとして、またはその一部としてでも生かし、残していける道を作ってほしいと思う。

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第745号 2013年8月17日「盆踊り」

745盆踊りが静か?何それ?という話。
近頃は、地域住民に迷惑がかかるということで、音を鳴らさないようにして、騒がしくしないで踊るんだそうだ。皆、イヤホンで音楽を聴きながら踊るから、踊りは揃っていてきれいだ。しかし、おかしい!本来、盆踊りは、村社会の中での集団行事であり、氏神様への感謝と村人同士の親睦を図るために行われていたものだ。その村、部落、町全員の人たちが参加するものだった。
昔ならレコードをかけ、リーダーに合わせて踊った。現在は、民謡をやっている人たちがリードしながら浴衣姿で踊る。その光景は、真夏の最大イベントだ。全員揃って、まとまって輪になって踊ることで、人の和もできた。子供たちは、上手に踊ることも、浴衣を自分で着ることも大人から教わった。静かな盆踊り大会・・・気味が悪い。
私は、朝のラジオ体操を、毎日鶴舞公園で普通に行っているが、、新しい町では、そんな行事も夏休みが始まって10日間だけ行うそうだ。ちょっと寂しい。
日本社会が変化している。そんな気がする。古くから行われていた行事で、受け継がれていないものがたくさんある。それらは、本当に必要のないものなのだろうか?

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第744号 2013年8月9日「単衣の魅力 No.9」

前回、着物に季節感のない柄付けをしている話について書いた。季節のある着物は敬遠されるわけだ。レンタル屋さんはこのあたりのことを考え、季節感のある着物を貸出しするなどの特徴を出せば個性的だ。後日、写真を見た時に、桜だったら『そういえば、このお嬢さんは4月初めの結婚だったね。』とか、アジサイなら『6月か!』とか、その時の思い出が蘇る。夏なら、トンボ、風鈴、鮎とか夏らしい柄でまとめてほしいね。
さて、話は変わるが、先日、『浴衣のレンタルある?』という電話があった。この2~3年、こんな電話が多くなった。祇園祭も終わったが、京都駅には着用後のプレタ浴衣が捨てられているという話を聞いたことがある。安価なセットを購入し、その日だけ楽しめればいいという考え方が現代なのか?
当店では、購入者には今夏中、何度でも着付無料というキャンペーンを開催している。利用していただきたい。

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第743号 2013年8月6日「単衣の魅力 No.8」

743先日、お客様からの問い合わせで、『7月末の結婚式の際、菊の柄の訪問着はダメですよね?』というのがあった。『7月末に合せを着るわけですね。』・・・こういう質問は実に困る。基本的にはダメに決まっているからだ。
会場の空調設備の発達で、四季がなくなってしまった。真夏なら、本来、絽の訪問着を着なくてはいけない。黒留袖も、夏用の絽のものがあるが、ほとんどの方は冬用を着用されているのが実情だ。その場で着て、用が済めばすぐに脱いでくるのだから、冷暖房が整っていれば季節など考える必要はないわけだ。我々業者も、いつの間にか夏物の存在を忘れてしまっていて、年中、冬物を販売するようになってしまった。礼服は、年にそれほど着用するものでもないから、昔でもレンタルは多かった。夏の葬儀に、冬物を着装される方はいないと思うが、時期的にはそうも言えない場合もある。
7月末の結婚式の席に、菊の柄の合せ着の訪問着を着るという話、結局どうされたのかはわからない。ただ、時期を考え、質問されてきたその方の感覚について、我々業界人はもっと真剣に考えなくてはいけないと思う。季節感のない着物が、最近特に多い。お祝い着は、いつでも着られるよう四季の花を付ける。特定の時期のお祝いのためだけに別誂(あつら)えする。それは、やはりおしゃれの基本だと思うのだが・・・。

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第742号 2013年8月2日「単衣の魅力 No.7」

単衣の着物というと、浴衣くらいしか思いつかない方が多いと思う。卦(け)の日に着用する場合、盛夏に絹をというのなら、紗の着物や絽小紋、それ以外の時期なら、単衣の紬や小紋になる。織物(先染の着物)の産地は日本中にあるが、有名なところでは、十日町、塩沢、小千谷、村山大島、結城、西陣、本場泥大島等々。常に着用される人が少なくなり、着る物から持つ物・見る物に変わってきた。普段に着装されている方からすれば、いろいろな産地の風合いを楽しむことができる。これからは、我々が、きもの文化を残すのか、残さないのかを決める年代に当たる。着ない物は結局は消える。
さて、女物のことばかり書いてきたが、男物はどうか。種類としては、女物以上にある。なぜなら、日本は男社会で成り立ってきたからだ。例えば、江戸小紋は、かつては裃(かみしも)小紋から生まれ出たものであり、その柄を見れば、どこの生家の者かがわかる。つまり、紋と同じ意味合いで作られたものなのだ。これも必要がなくなれば、着用しなくなり、そうなれば消える。幸いにも、時代の変化の中で、女性用として、この何十年と無地着物の代用として着用されたり、おしゃれ着として生き残ってきた。日本人の感性は、すばらしい。
時代の進歩は早い。早いから、知らない間になくなってしまうものは多い。残したいものばかりなのに・・・。

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第741号 2013年7月29日「暑中見舞い」

741~~~~~~~~~~~~~
夏は 赤帽の海水浴
まったく泳げなくて 恥ずかしかった
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水が恐くなくなると
プールが楽しく 一日中遊んでた
今度は 飛び込みができない
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ひとつずつ 大人になる 強くなる
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暑中お見舞い申し上げます
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            平成25年 盛夏

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第740号 2013年7月26日「単衣の魅力 No.6」

今までに、すでに先人たちがやってきたことだが、浴衣の着装に個性を出すには、帯結びに工夫を凝らすこともひとつの方法だ。呉服屋や美容院で着付けてもらう人も多いと思うが、蝶結びにするなら、片方の羽根が少し大きくなるように結んだり、垂れを片方だけ長くしたり、羽根の上に髪飾りを付けたりするのも可愛くて良い。両面使用できる半巾帯なら、少し折り曲げて違う色を出すと、また違った感じになる。いっそのこと、思い切って前結びはどうか?前にも後ろにもポイントをつける方法も考えられる。結び方に変化を加えたら、今まで誰もしたことのない帯結びになるかもしれない。考えるだけで楽しい。前回にも書いた『大人の雰囲気』で迫るなら、紗八寸帯も洒落ている。ちょっと清楚な感じで着こなしてほしい。
合わせ方も難しいけど、色だけで目立たせるなら、無地一色の浴衣なんていうのはどうだろう。これは、別染をしなくてはいけない。色を決めるのも難しいので、今からというわけにはいかない。ただ、注染や型染とは違うから、1反でも染められ、色さえおしゃれなら結構いけるかもしれない。(まだ経験したことはない)一度チャレンジしたいなぁー。濃いグリーン?いいねぇ。背中や右肩に大きく(5cmくらいかな?)刺繍で1柄入れようか?おっ!いいねぇー。

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第739号 2013年7月19日「単衣の魅力 No.5」

739近ごろ、浴衣の着装姿が『オシャレだね!』って思う人が多くなった。ヘアーメイクでスタイルを変化させたり、髪飾りをポイントにしたり、夏らしい工夫が良い。
今年の正直屋お勧めの、他人とは違ったおしゃれは、紗の半巾帯。これは、デパートやショッピングセンターでは、あまり見かけない商品で、見た目にも涼しく映る。
帯揚げや兵児(へこ)帯を使用した着方は、数年前から見られたが、今年は、帯締めを利用する方も多い。
『わっ、大人!おしゃれ!』と思わせるには、粋にすること。だが、これは難しい。その人のセンスや個性が問われる。バランスが悪いと、『ダサい!』ということになってしまう。
下駄(げた)も、近ごろは、靴擦れしにくいものが出てきた。巾着をポイントにされる方もある。
可愛くするか、大人の雰囲気でせまるか、その日の気分で遊ぼう。いろいろ勉強してください。個人的には、満艦飾のド派手より、ちょっと粋なスッキリ系が好きだけど・・・。

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第738号 2013年7月16日「単衣の魅力 No.4」

今年の夏は、本当に暑い。35度が何日も続くと、夜は寝られないし、昼もクーラーの中に一日中いるので身体がだるい。
ただひとつだけありがたいことは、浴衣がよく売れることだ。近ごろは、プレタ浴衣が主流だが、やはり、仕立上がりの品よりも、別誂(あつら)えのほうが、身体にフィットして、着姿もきれいだ。本店では、反物での販売が多い。インターネットなどでは、プレタ浴衣は2,000円くらいからがよく売れているそうだ。時代の流れだから仕方がないが、たくさんの人に着用していただきたいと願っている。
最近は、化学繊維でも水分を吸収する(つまり汗を吸う)品もあり、特に日本製はブランドや素材を工夫することに力を入れて、値段の安い外国産に対抗している。商いも、大店では『きもの売場』ではなく『水着売場』に変わった。蝶・水玉・鮎・すいか・風鈴・団扇(うちわ)・紫陽花(あじさい)・メダカ・蛍(ほたる)など、懐かしくて季節感のある柄で日本の夏をこだわる。『涼しそう!』と言わせるスタイルは、この暑い日々、目に優しい。

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