第928号 2018年7月20日「隙間(すきま)商法」

毎年、今頃(6~7月)になると、友の会会員へテレアポをしている。昔のように訪問が出来ないから、せめて電話くらいはと思い、ご機嫌伺いがてら、お値打ち品のご案内などをしている。
昨年と今年は、テレビでもよく宣伝している『洗える羽毛ふとん』を2枚セットにして9,980円(税抜)で販売した。よく売れた。昨年もだったが、今年も6月20日には完売してしまい、その後は、『ひんやり敷きパッド』を宣伝している。
キャンペーン品の選別は難しい。まず、商品が無い。いくら良くてお値打ちでも、商品が無ければお客様への提案もできない。日々、商品探しをしている。現在の日本人は裕福だから、たいていの人は、必要なものは何でも持っている。だから、ますます難しい。
『隙間(すきま))商法』と言われるものがある。手作業の品は、人件費が高額になる。着物でいうなら、昔の日本人は、身長も低く裄も短かくてよかった。近頃、古着が流行っているが、古い品ほど身丈や裄が短い。その分、単価も安くなるし、常着として楽しむなら裄は短いほうが、袖もジャマにならなくてよい。最近は、遊び着として若者がよく着用するようになった。私も普段着物を着ているが、毎日着るのであれば、裄は短いほうが楽だ。加えて天然繊維を着たほうが、肌のためには良い。
箪笥(たんす)在庫が、日本全体で40兆円あるそうだ。箪笥の中で眠らせておくと、劣化して生地自体がガザガザになり、使い物にならなくなってしまう。その前に出てくると良いのだが・・・。絹は高額だが、着物を知らない(必要としない)人たちは安価でも手放す。だが、そのことを知っていて再利用するなら、まだ数十年は着物を楽しめる。毎日着用している人にとっては有難い。戦後、着物は米や食料に変わった時代があった。これからの時代は、着物愛好家にとっては、とても良い時代かもしれない。

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