第922号 2018年1月30日「草履(ぞうり)」

足袋にはいろいろなサイズがあることは、ブログやホームページ正直屋縁の中の『毎日着物』足袋のコーナーで紹介している。草履については、自分自身もあまり知識がないので書いていないが、足袋と同じように大きさや型、中芯にも種類がある。カジュアル用、夏用とか、サイズではS~3L、フォーマル用別誂え、巾広で小判型、背の低い方用は2枚、3枚芯を入れる、とか。以前に比べれば鼻緒も太くなり、靴擦れしにくくなった。素材では、ワニ、ヘビ、トカゲ等の動物や着物の生地、エナメル等。振袖のセット用は合皮が多い。
昔は、着物の残布で草履を作ったものだ。着物と草履・バッグをお揃いにすれば、とてもオシャレでよかった。ところが、最近は若い方の身長が伸び、用尺が取れなくなった。たとえ取れたとしても、『お端折り(おはしょり)』の中に入れてしまう。そうしておけば、次に洗い張りをした時に、身丈を長くしたいと思ったら、そうすることができるからだ。昔の着物通は、いろいろなオシャレを楽しんだ。私は、幸いなことに、そんな時代も着物屋として商いをさせていただいた。ありがたく思う。
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※『お端折り(おはしょり)』
身丈より長い部分を腰のところで紐でたくし上げて締める、そのたくし上げた部分のこと

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