第906号 2016年12月26日「足袋 No.12」

毎日着物を着用しているということは、毎日足袋を履くということだ。当然、朝履くわけだから、足がむくんでいることはないはずなのに、コハゼが留め糸に届かない。だから、引っ張って引っ張って、苦労して留める。
以前にも書いたが、私の足は、巾が狭く親指と人差し指の間が深い。足首も細いときてるから、既製品では巾も足首もダブダブ。それで、着物を毎日着るようになった時に、別誂(あつら)えにした。
それなのに、その足袋が窮屈になったのだ。糖尿病のせいで身体がむくんできたのか?しかし、足首を押さえてみても、そんな感じはしない。いろいろ試していくうちに、下から2段目くらいまでは外側の、上になるにつれて内側のフックに留めれば、きれいに履けるということに行き着いた。
靴下というのは、伸び縮みするからフィット感がありピッタリ収まる。そんな靴下がなかった時代、この『コハゼ足袋』を考案した人のアイデアはすごいと思う。
足の形は人によって様々だ。近年、ソックス型の足袋が販売されるようになったことにより、いろいろな型の足袋が少なくなった。綿100%に慣れた私には、多少窮屈でも、昔ながらの足袋が一番良い。
昔は、裁縫の練習で、足袋を縫わされたそうだが、現代は、針と糸がない家庭もあるそうだ。ボタンもチャックに変わりつつあるのかな?時代は変わる。

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