第874号 2015年7月29日「着たくなる日 No.3」

童話が好きで、童話づくりの店を開いた人。蕎麦(そば)好きが高じて、蕎麦打ちするうちに店まで開いてしまった人。豆腐屋に生まれ、豆腐のフルコース料理を考案した人。その店は、コーヒーまでも大豆を原料としたものを提供してくれる。共通するのは、『好き』という言葉。
我々は、自分の仕事に愛着を持っているだろうか?彼らは、福を持って日々対応しているから、自然と笑みが生まれ福顔になる。オギャーと生まれた時から死ぬまで、ずっと福顔の人なんているはずはない。そのような顔でいられるよう努力した結果だろう。好きな仕事を持ち、自由に楽しんで日々暮らす。そんな生活が出来ればと願う。
仲の良い夫婦は、空気のような存在の間柄と言われる。文句や注意をされてもケンカにならない。腹が立たない間柄。私は、そんな人間にはなれない。日々の生活の中で、あきらめの境地かなぁ・・・。
『着たくなる日』-そんな日があるだろうか?私は、毎日着物を着てはいるものの、休日には着ない。仕事だから着ているのか?当たり前のようにしていることを、ふと立ち止まって考えると、『なぜ?』という疑問が湧いてくる。『毎日着物を着なくてはいけない!』と誰かから強制されたわけではない。いつの間にか、そうすることが習慣になってしまっただけのことだ。着物屋なのだから、着物を着ていないよりは着ていた方がいいとは思う。
着物を着たくなるということは、夫婦の関係とよく似ている。言えてることは、難しいということ。

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