第866号 2015年5月4日「今どきの商い」

昨年は、消費税率引き上げの影響で、3月末までとそれ以降とでは、振袖販売にずいぶん違いがあった。
上がる前に成約しておいた方がいいと思うのは誰でも同じだ。その時に、27年成人の方はもちろんのこと、28年成人の方にも照準を合わせるべきだった。当店は、一昨年と同じ宣伝方法を通していたので、その頃、28年成人には積極的に宣伝活動をしておらず、何事にも出遅れた感があった。
平成29年成人に対して、大型振袖レンタル店などは、すでに、この3月からDMを本格的に郵送し始めている。それに煽(あお)られ、我々のような中小振袖店もゴールデンウィークに合わせてDMを郵送するところもあったと聞く。こんなにも早くからテレアポやDMが送られてきたら消費者も驚く。現に、『まだ商品はありますか?』と言って来店される28年成人のお客様もあるのだ。
28年に成人式を迎えるまでには、まだ8ヶ月もある。草稿から始めるわけでもあるまい。既製品選びのために、早い方では、2年以上も前に『もう遅いですよ!』と煽られて購入させられてしまう。購入ならまだしも、レンタル品の成約も同じでは何かおかしい。『厄払いのため』・『お茶会』・『結婚式への参列』など、何かほかに使用目的があるのなら、早く用意しておくことも必要なのだろうが。
そう言いながら、当店もその潮流に乗り遅れないよう対応はしている。
これから、ますますITの時代となってくる。そして、どんどん名簿は入手しにくくなる。そうなれば、業者間のDM合戦も少なくなってくるだろう。それまでは、仕方のないことなのかな?とも思う。
今の若いお嬢さん方は、ネット検索で商品をチェックして、日本中どこからでもお気に入りの品を探す。そんな人が多くなったとも感じる。

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