第862号 2015年3月16日「卒業 No.3」

小学生男児の卒業式用羽織袴は、昨年より問い合わせがあったものの、注文には至らず、今年も商品の仕入れを見送るつもりでいました。
ところが、2月の末になって、昔からのお客様から問い合わせをいただきました。慌ててメーカーに問い合わせたところ、何とかギリギリ着用日に間に合わせてくださるとの返事をいただいたので、注文を受けることにしました。
本来は、遅くとも1月末くらいまでには発注して、用意しておかなくてはいけない商品なのですが、最近は、インターネットでの注文や電話での問い合わせが大半を占め、相手の顔が見えない分、仕入れるかどうかの決断に迷うことが本当に多いのです。
というのは、一般のお客様からの問い合わせだと思い込んで話していると、実は同業者からのものだったということが結構あるのです。一般客を装い、フリーダイヤルに掛けてくるのです。丁寧に教えたら、『ありがとう。』で終わりです。
昔でも、同業者に商品を貸したことはあります。でも、最初に名乗るのは当たり前のことで、理由を言って借りに来られましたし、問い合わせの場合でも、一般客のふりをして聞いてくるなんてことはありませんでした。フリーダイヤルを使って注文してきて、こちらがその商品を探し回っても入手できず、そのことを話すと、『やっぱり無いんだ。』との返事。こちらは、『はあっ?』です。そこで同業者からの問い合わせだったことに気づくのです。
自分で勉強して商品を知り、問屋やメーカーをチェックしてその商品を探し出すことで知識を深めていく。そうしなければ、何度でも、ただ聞くだけの対応になってしまいます。
そんなことは、もうそれこそ卒業してもらいたい。そう願う日々です。

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