第814号 2014年5月20日「昔の話-私のこと・リターン No.2」

I 問屋さんの勉強会には、もう一人、K先生がいた。何も知らない私たちは、商品知識とか販売テクニック、成功例を教わり、また、成功店への訪問もした。当時、注目されていた岐阜、大阪や東京のきもの屋さんへ行き、オーナーのお話を聞いたこともあった。躍動感を感じた。その時学んだことが、今、十分には生かし切れてはいないかな?
勉強会で、いくら良い話を聞いても、出来ないことばかりだ。『あれも出来ない』 『これも出来ない』となる。無理な目標を立てても仕方がない。だが、少しは夢がなくてはいけない。毎日、少しでも前に進むことを考えた。
成功店と我店とでは、違うところばかりだ。扱う商品や客層、広告力、従業員、立地により成功する場合も失敗する場合もある。このうち、何が明暗を分けるのか、今もってわからないでいる。誰だって同じだ。だから、商いは面白いのかもしれない。
いろいろとチャレンジしてみる。今度は、こんな方法でやろう。この従業員には、今度、こんなことを教えよう。楽しみに変わった。現在は、私の一番の先生は、従業員だと思うようになった。ありがたいことです。
『学ぶ』というのは、『真似(まね)る』ことだそうです。K先生は、ある店で良い話を聞くと、その話を別の店で話し、そこで良い話を聞くと、その話を、また別の店で話した。『真似る』ことを教えておられたのかな?

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