第708号 2013年3月26日「卒業式 No.2」

3月は卒業式シーズン。当店では、今年も、美容室の方に店まで出張していただき、ヘア・メイク・着付をしてきました。毎朝のように当店スタッフも早出して、そのお手伝いをします。
ある時、午前6時半のお約束の方が、遅れて来店されました。当然、手を抜かない限りは、遅れた分だけ仕上がりも遅れます。しかし、そんな方に限って、『仕上がり時間は守って!』と要求します。そして、その要求にはキリがありません。勝手な話です。
今どきは、こんな方のことを『クレーマー』と呼ぶそうですが、そんな勝手な方の注文を聞いたばかりに、他のお客様にご迷惑を掛けてしまったことも、過去にはあります。成人式や卒業式当日に、『編み込み』を多く入れたヘアスタイルを要求されたりするのです。係にも、当日は時間のかかる作業はお断りするよう言っています。お客様にも、事前に繰り返しそのように説明しているのですが、何とも思わないようです。自分さえよければそれでいいと思っておられるのでしょう。困った話です。
『サービスの過剰』時代なのかもしれません。1時間かかる仕事を、45分でパーフェクトにするのは無理です。まずは、ご本人が約束の時間を守ればよいのです。細かい編み込みは、大変時間がかかります。事前に、美容室の方と打ち合わせをして、時間がかかるようであれば時間を多く取り、追加料金を支払えばよいのです。ルールを守るという基本は、大切にしたいですよね。
ヘア・メイク・着付をしてくれる美容室を紹介するだけなら、従業員は早出をしなくてすみます。正直屋では、着物の着装姿が少しでも良くなるよう、出来る限りのお手伝いをしたいと考え、店内にてヘア・メイク・着付を行っています。これからも、続けていきたいと思っています。

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