第638号 2012年6月25日「昔の話-私のこと No.16」

平成9年の5月に本店の店舗内装工事をした。その年の10月に親父が永眠した。
社長になるまでの仕事は、ひとりで車を運転しての外回りだったから、気ままに一日の予定を自分で考えてお客様宅を回っていた。といってもお客様からの注文が毎日あるわけではないので、『友の会』の集金をしながらの御用聞きになる。忙しく動けばそれなりに売上も出来る。サボればそれなりの売上にしかならない。一年間を通じて、招待旅行の人数が50人前後出来ていた。ということは、真面目に回っていたことになる?
社長になると、それまでのようには動けなくなった。店の仕事が多くなった。それまで気ままに動けたから、たまに友人とサボっていても数字さえ作っていればよかった。
緑内障になり運転ができなくなると運転手付きの営業となり、それまではお客様宅でサボっていたり、営業とは関係のない話をしたりしていたが、商いの話が中心になり楽しい一日とはならなくなった。
現在62歳。昔遊ばせてくれたお客様たちも一人二人と他界され寂しくなった。生活様式も変化した。商いの方法もずい分変わった。『きもの屋』はいい商いだと思う。自分で好きなようにできるなんて素敵だよ。

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