第464号 2010年9月3日「ダンディーなおじいさん」

和合店で店番をしていたら、素敵なおじいさんが電動バイクに乗り、日傘をさして来店された。
お年を聞くと86歳だそうで、白っぽいゆかた姿はとてもダンディー。肌着を3枚購入された。
『少しお腹が出てきちゃったから、博多献上の角帯で長めのものはないかなぁー?』 
早速探して見ていただいた。
今度は、絽の着物をうぐいす色に染めたい、それも出来るだけ値打ちな品を・・・と。角帯の時もそうだったが、何軒かの問屋さんに問い合わせるが、男物の特殊な商品は探しても数少ない。あちらで1本、こちらで2本。値段も高い。なかなか商いにはならない。でも、あのカッコイイおじいさんが喜んでくれるのなら・・・。
絽の生地は探し当ててもまったく赤字の取引先ばかり。私の相場勘もハズレかな?最後の1軒が在庫の1反を損してくれた。運がいいネ・・・よかった、よかった。
奥様も素敵な方だった。久しぶりに楽しい商いになった。どんなお顔で着用されるのだろう?考えただけで、ウキウキ、ワクワクしてくる。

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