第245号 2008年 3月 26日「着物について」

 トワイライト(学童保育)にある方が着物を着て行ったら、子供に『そんな姿ではずかしくないの?』と言われたそうで、私はちょっとショックを覚えた。当店にも毎年小学3~4年生の子供達が体験学習?で来店され、その時々に着物についての話をするのだが、たいがいの子達は『おじさんカッコイイネ!!』と言ってくれるのです。日本人だからというのではなく、日本の着物については柄・色・品質や作り方等色々な分野から注目されている衣裳なのに、日本の子からそんな言葉が飛び出すとは、、、
 着物は確かに日々着用するには難しい衣裳です。でも、対戦前の日本人には着物の一時代があった。又、我々の親は着物を物々交換で食料に換えて飢えを凌いだ時代もあったと聞く。もちろん実感はない。ただ、57年の生活の中で人から聞いたり、TV、映画、雑誌等で見たりして、自分の今の商いを確認はしている。『これからはどんな商いをするの?』と有る方に質問され、以前にも書いたが『好きもの』の人達に販売すると答えた。好きものとは『楽』で考えるなら、『着る楽しみ』『持つ楽しみ』『見る楽しみ』が基本だと思う。

 着物好きな人達とはどんな人達か?
  1.日本和文化に関わる仕事をしている人々
    (お茶・お花・踊り等々)
  2.着物を作っている、販売している人々
  3.着物を着て仕事をしている人々
  4.好き・美しい・きれいに関する意味合いで利用し、着用している人々

 日常に必ず着なくてはいけないということは、もちろん無い。でも、昔何百年もの間、着物(作務衣もふくめ)を着ていた時代は確かにあった。
 これからは豊かさの生活の中で『美』や『楽』を追求する分野で生きてゆくのだろうか?

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