第227号 2008年 1月 25日「残したいもの No.2」

日本は物があふれているが、心が貧しいと言われ、実感があるから悲しい気がする。物を大切にする心、人を思いやる心がないのだろう。グルメでは先日、東京の三ツ星レストラン・食事処がTVで紹介されていたが、老舗でこれに取り上げられなかったお店はどう思っているのだろう?以前に書いたが、お好み焼き屋のSさん家なら『載らんほうがいいワ!!』などと言うだろうか?馴染みのお客様に何日も待っていただいて電話も繋がらないくらい忙しくなってしまう・・・値段ではなくて本当においしいと言ってもらえる味のわかるお客様が食べられない・・・?などと思うのは、自分が食べられない“ひがみ”からだろう。だが、もし食べに行けたらと、自分を想像すると恐ろしいし、又、面白い。

現代は物作りの職人も時々TVで紹介されてはいるが、消えていく品のほうが多いでしょうネ。私が毎日履いている足袋も以前に書いたが、別誂えが出来るところは少なくなった。やはり手作りの足袋は気持ちが良いと日々実感している。

『残したいもの』は、残すことが難しいものなのだろうか?

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