第46号 2005年5月30日 「日本人の思考」

 日本人の思考は外国人にとって不可解らしい。言葉一つとってみても外国語ではそのニュアンスが伝えにくいものはいくらでもある。そこに日本文化の独特なものがある。日本文化の特徴は”自然性”にウェイトを置いていることだ。そのために、美の基調の根源もあくまで自然に置いている。
 和歌は四季の自然がテーマになっているし、俳句には季語がある。日本料理の特徴は素材の新鮮さ、その持ち味を生かすところにある。きものの色柄も自然が中心になっている。ハレ着には四季の花が取り入れられている。生活のなかに上手に四季を取り入れて、生活をエンジョイしてきた。例えば”しゅん”とか、”はしり”という感覚で食べ物を季節感として楽しんだ。
 きものも生活のなかで季節を置き換え、その時季に合う衣類を着用してきた。
       ~『しきたりの文化論』 北原 猛 著より抜粋~

「日本人の思考方法は、自然に基づいている」そして、昔からきものは季節に順応出来るように考えられ、仕立て直しをすることで長年に渡って着られるように作られてきた。
日本のきもの文化を伝えていきたい。これが、正直屋の使命だと思っています。

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