第8号 2003年10月21日 「そして毎日着物を着る様になった」

私が着物を着るようになって13年になります。それは、平成2年1月1日からです。きもの屋の仕事をする様になってから34年だから、それまでは洋服を着て『着物はいいですよ!!』と言って販売していたのです。
もちろんお客様から『あなたはきもの屋だから、着物を着なさい!!』とはよく言われましたが、まったく無視していました。当時、着物姿がよく似合ったレンタルショップの寿屋さんのおじいちゃんとか、中山の広瀬さんとか・・・でも、直接の原因はある方のこんな言葉。
『あなた何屋さん?』「はい、私きもの屋で、正直屋の舩橋一正と申します。よろしくお願いします。」これが、一度目にあった時の会話です。2度目『あなた何屋さん?』「・・・・」(この間名刺まで渡したけど、きっと忘れたんだ)「はい、私きもの屋で、正直屋の・・・」
3度目『あなた何屋さん?』「・・・」(いやがらせか?)『きもの屋ならなぜ着物を着ないの?』「・・・」4度目・5度目『あなた何屋さん?』「・・・」平成2年、新年会に初めて着物を着て挨拶をしました。すると『やっぱり着物はいいねぇ~。この人、正直屋というきもの屋の息子なんだよ。次から着物を買うときは、ここで買ってあげてよ!!』そして毎日着物を着るようになりました。
こんなことをしてくれたある方とは
『名古屋専門店協会 元理事長 すぎの布団店 杉野峯一郎さん』です。
ありがとうございます。

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